ナスはトマトやピーマンと並び家庭菜園初心者におすすめの野菜です。
【なすびの花言葉・由来】
なすの花言葉は、「真実」「つつましい幸福」「希望」「優美」です。どれも大変前向きでポジティブな言葉ですね。なすは、花が咲いたら必ず実がなる、という結実性の良い野菜です。こうした性質から由来してつけられた花言葉です。また優美という花言葉は、ナスの紫色の花模様からつけられました。古くより、紫は、高貴な色の象徴とされてきたことから由来しています。原産国から中国を介して伝来してきた「なす」。初夏の時期に実を結ぶことから、当時の人々の間で、「夏味(なつみ)」「夏の実」と呼ばれました。この名前がなまり、現在の「茄子(なす)」となりました。ちなみに、関東では「なす」と呼ばれ、関西以西や北海道では「なすび」と呼ばれています。
【なすびの栄養】
ナスに含まれる水分は、実に全体の約94%ビタミンやミネラルが豊富な野菜だとは言い難いですが、ナスに含まれる栄養価は、ビタミンB群・Cなどのビタミン、カルシウム・鉄分・カリウムなどのミネラル成分、食物繊維などがバランス良く含まれる健康野菜です。極力、皮を残して調理したいナスの栄養面でのメリットは皮に含まれるナスニンです。
これには強い抗酸化力があり、がんや動脈硬化の予防効果があるとされ注目されている。老化予防や美容効果も期待できるだろう。また、ナスニンはアントシアニン系色素のポリフェノールであるため、眼精疲労の緩和にも効果があるとされている。
カリウムが豊富に含まれていることもナスの特徴です。カリウムには体の熱を逃がす働きがあるため、夏バテ解消のために食されることもあり、
加熱をすることでその働きが弱くなる特性がある。よって、夏の時期などに体を冷やしたいときには漬物やサラダなどの火を通さない料理や、加熱を控えめにする。逆に、体を冷やしたくないときには十分に火を通した焼きナス、天ぷら、炒め物などに料理するといった対応をすると良い。
一方、妊婦など体を冷やしてはならない人は、多量のナスを食べることを控えた方がよいでしょう。
また、ナスの栄養価は高くないと先述したが、それを逆手にとる方法もある。体積が大きく、カロリーの低いナスはダイエット食としてもオススメです。ダイエットを考えている方は、料理の中に積極的にナスを取り入れることで、満腹感を得られつつカロリーの摂取を抑えることができます。
【収穫なすび お料理レシピ】
焼いて良し、お浸しにしても良し、漬物も絶品。他にも様々な料理のバリエーションのあるナス。調理の際には、極力皮を残すとよいでしょう。
★茄子南蛮(甘酢ダレが良く合います)
★茄子とひき肉の味噌チーズ焼き
★ナスたっぷり 野菜と挽肉のドライカレー
★茄子の揚げおひたし(揚げなくてもフライパンでOK)
★茄子のベーコン巻フライ
■なすびの育て方
種から育てることができます。ただし、育苗には80~90日かかります。発芽には20~30度の温度が必要なため、温室などの加温できる設備も必要になりますので、
ナスは苗から育てるのがおすすめです。
良い苗
➢ 子葉がついていて、本葉も7~9枚あるもの。
➢ 葉が大きく、厚みがあり、色が濃いもの。
➢ 茎が太く、節と節の間が詰まっていて、全体的にがっしりとした感じがするもの。
➢ 葉や茎に傷がなく、病害虫の痕跡もないもの。
➢ つぼみがついていたり、一番花が咲いていたりするもの。
ナスは根が広がる植物ですので、多くの水を必要とする植物です。鉢やプランターは深いものを用意する必要があります。
鉢
鉢の場合には、直径が30cmある10号の深鉢を選びましょう。鉢1個に対して、植え付ける苗は1本です。
プランターならば、深さが30cmある深底プランターを用意しましょう。深さ30cm×長さ60cm×奥ゆき25cmの容量30リットルのプランターならば、2株育てられます。
土
市販の野菜用培養土を利用すると簡単です。土の酸度を調整する必要がなく、元肥も含まれているので、そのまますぐに使えます。ただし、ナスは連作障害が起きるので、新しい培養土を使うようにしてください。
どうしても、古い土を使用したい場合には、必ず消毒してから使うようにしましょう。消毒後に、元肥となる肥料を混ぜてください。また、ナスは酸性の土に弱いので、苦土石灰も忘れずに混ぜましょう。
植付け
植え付けは、4月下旬から5月中旬がよいでしょう。1~2時間前に水やりをして、ポットから出した時に、根鉢が壊れないようにしておきます。
➢ 鉢植えの場合
用意した鉢の底にネットを敷き、鉢の底全体が隠れるくらいに鉢底石を入れます。鉢の縁から2~3cm下まで用土を入れます。
真ん中に、苗の根鉢全体が入るくらいの穴を開けます。そこに水を静かに注ぎこみます。水が染みこんだら、ポットから苗を取り出して、穴に入れます。周りの土を寄せて、根鉢が見えないようにしてください。
鉢の底から水が出てくるまで、たっぷり水を与えましょう。
➢ プランターの場合
プランターの底が見えなくなるくらい鉢底石を入れます。鉢底石はならしておきましょう。
プランターの縁から2~3cm下まで用土を入れます。苗を植える場所に、根鉢全体が入るくらいの穴を開けます。複数の苗を植える場合には、間を30cmくらい空けましょう。
穴に水を注ぎこみ、水が染みこんだら、苗をポットからはずして入れます。根鉢が見えなくなるまで、周りの土を寄せましょう。鉢の底から水が出てくるまで、たっぷり水を与えてください。植え付けの後、鉢植えもプランターも1~2週間は土が乾かないように水やりしてください。
支柱
ナスを上手に育てるためには支柱が必要です。実の重みで枝が下がらないようにするためです。そこで、植え付けたすぐ後に、苗1つに対して支柱を1本立てます。
支柱には、太さ2cm、長さ150cmくらいの棒を用意しましょう。苗から少し離れた場所に、プランターや鉢の底につくまでしっかり差し込み、まっすぐ立つようにします。
支柱を立てたら、支柱と苗を紐などでゆるく結び付けておきましょう。
一番花の実ができてきたら、支柱を組むタイミングです。ベランダなどの風が強い場所で育てている場合には、支柱もがっしりと丈夫に組むようにしてください。
➢ 鉢植えの場合
最初に立てた支柱と同じ150cmの棒を2本用意し、最初の支柱を中心として円錐状になるように挿します。3本の支柱が交差したところを、紐やテープなどでしっかり止めましょう。
➢ プランターの場合
最初に立てた支柱と同じ150cmの棒を3~6本用意します。支柱の組み方は、合掌型、交差型などいろいろあります。置き場所にあわせて組んでください。安定性の点では合掌型が優れているでしょう。斜めに1本追加すると、安定性がさらに増します。
主枝が伸びてきたら、支柱へ紐などを使って誘導してください。一番花のすぐ下の枝を1~2本、側枝とし、主枝とともに自由に枝を伸ばします。側枝も伸びてきたら、支柱に誘導し、支柱でしっかり支えるようにしてください。側枝の下に出てくるわき芽は摘みましょう。
日光
できるだけ日当たりのよい場所でナスを育てましょう。日光が不足すると、花付きも実のなりも悪くなってしまいます。全体的に色が薄くなったり、生育スピードが悪かったりする場合には、日光の不足が考えられますので、置き場所を変えましょう。
また、ナスの葉は大きく、茂ってくると風通しが悪くなりやすいので、日当たりだけでなく、風通しもよい場所を選んでください。
肥料
苗を植え付けて2週間くらいたったら、追肥を始めましょう。化成肥料の場合には2週間に1度、液体肥料の場合には1週間に1度くらいの頻度で与えるとよいでしょう。肥料は、株のすぐそばではなく、少し離れた場所に施してください。
ナスは「肥料食い」と呼ばれる植物なので、肥料切れを起こさないことが大切です。以下に、肥料が足りているときの植物の様子をご紹介しますので、肥料が十分かどうかの目安にしてみてください。実がなり始めたら特に、植物の状態をこまめにチェックしましょう。
水やり
土の表面が乾いたら水やりです。ナスは水を好む植物ですが、それでも鉢やプランター内の土が常に湿っている状態では根が傷んでしまいます。そこで、表土を触って乾いているかどうかチェックするようにしてください。
水やりは早朝に行うと最もよいでしょう。気温が高くなってしまった日中の水やりは避けてください。もし、朝に水やりしても夕方には土が乾いているようでしたら、夕方にも水やりしてください。ナスは、観葉植物と同様、霧吹きで葉に水を与える「葉水」も喜びます。収穫
ナスは、開花から20~25日くらい経ったら収穫できるようになります。ナスの代表的な品種である長卵形品種ならば、長さが10~13cmになったら収穫です。気温がまだ低い早朝のうちに、よく切れるハサミで実を切り取りましょう。
せっかくなったのだから、なるべく大きくなるまで置いておきたいかもしれませんが、そうすると株が疲れるので、かえって収穫量が減ってしまいます。特に最初の実は株を成長させなければなりませんので、小さいうちに収穫してください。
味も若いうちに収穫したほうが柔らかくて美味しいです。
ことわざ「茄子の花と親の意見は千に一つの仇はない」
なすは花が咲けば必ず実をつける結実性の良い植物。その姿を模して「親が、わが子を思って、忠告することは必ず役に立つことだから、親の意見をよく聞こう」という教えです。